生まれ変わるなら 男?女?
みなさんこんにちは。日曜の夜いかがお過ごしでしょうか。
かやは今、東京某所のサイゼ◯ヤでミラノ風ドリアを食べつつこのブログを書いています。
予算の都合上、半熟卵はのせていません。
老若男女で溢れる店内でぼんやりと、ある統計調査の事を思い出しました。
「生まれ変わったら男になりたいですか? それとも女になりたいですか?」
かやはず〜っと、生まれ変わったら男になりたいと思ってました。15歳の頃からお仕着せの女らしさに疑問をもっていた身としては、とにかく女以外のものになれば生きやすかろう、くらいのことをぼんやりと考えていたのです。ま、中2病みたいなものですわ(笑)
でもどうやら、そんな自分は少数派のようです。
統計数理研究所の調査*1によると、「生まれ変わるとしたら男がいいか女がいいか」という問いに対し、「また女がいい」と答える女性の数は戦後一貫して増え続けているのです。
調査を開始した1958年には、6割以上の女が「生まれ変わったら男になりたい」と答えています。
58年といえば「売春防止法」により、公娼制度のなごりである赤線が廃止された年。皇太子と美智子さまが結婚し、東京タワーが完成した。世の中は明るかったが、まだまだ女が生きやすい時代ではなかったのですね。
ところが10年後の68年にはその割合が逆転し、「また女になりたい」が「男になりたい」を上回るようになる。73年には「また女」派が「男」派を10ポイントも上回っています。時代は高度成長のまっただ中、恋愛結婚の数がお見合い結婚を上回り、都市では団塊世代が新しい核家族を形成していきました。
80年代になると「また女がいい」が6割を占めるようになり、93年には「女がいい」が「男がいい」の2倍近くに。今では「女がいい」が7割で、「男がいい」は2割に過ぎません。
なんというか、消費社会化と自由恋愛化が進んだ70年代以降、女は自分を肯定できるようになったのかも。
70年代は、団塊世代が「夫婦の対等な恋愛関係」(友達夫婦!)と「耐久消費財の消費」(カラーテレビ、クーラー、自家用車…)を中心とした「新しい核家族」を形成した時期と重なる。恋愛と消費が女を主役にしたのだ。
見合い結婚が主流だった60年代前半までは親の意向で決められていた結婚相手を、自分の好みで自由に選べるようになった。恋愛市場で決定権を握った(若い)女の価値は高まり、女は「女」であることを肯定できるようになった。そうなると未婚の女は自分に投資し始め、結婚した女は自分の延長上にある家族に投資するようになる。消費の主役は女になった。
一方、消費の主役の座を追われた男の人たちは何をしていたかと言うと……戦後一貫して9割が「生まれ変わったら男になりたい」と答え、企業戦士として24時間戦っていたのでした。
さて、消費の主役になるべく半熟卵を追加し、今日も企業戦士(もどき)として働くかやなのでした。
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*1:「日本人の国民性調査」