女性専用車両と男性差別
こんにちは。kaya@夏休みでした。田舎(地元ね)ではひぐらしが鳴いてたよ。今日はそんなkayaが数日間だけ、東京の通勤ラッシュから離れて思ったことを書きます。
いきなりですが、あなたは「女性専用車両について賛成or反対?」って聞かれたらどう答えますか。
かやはずっと、女性専用車両というものについてどう考えればよいのか分かりませんでした。なぜなら実際に自分が多くの女の人と同様、女性専用車両から多大な恩恵を受けているからです。あの中はすごく快適。そういう自分の立場を勘定に入れた上で女性専用車両を検討してみる。
まず、痴漢に遭いたくない女性が女性専用車両をシェルター目的で利用することは合理的である。だって誰だって知らない男性から身体触られたりしたくないしね。性犯罪にあった瞬間のあの自分の身体なのに自分の身体ではないような恐怖は異常だし、トラウマになる場合もある。
誰が悪いかといえば加害者の男性であり、その矛先が男性一般に向けられるのは仕方ないと思う。悪いことをする可能性のある集団は、あらかじめ閉め出すのが早いだろう。
でもそういうふうに主張すると、「なぜ女性ばかりが守られるのか。痴漢冤罪に遭いたくない男性専用車両がないのはおかしい」と言う意見に反論できない気がする。なぜなら痴漢によって女性が受ける被害と、痴漢冤罪によって男性が受ける被害のどちらが甚大かは誰も判断できないからです。
確かに数の上では膨大な痴漢(言い出せなかった被害含め)に対して痴漢冤罪の被害は小さく思える。*1だけどたとえば10人死者が出た事故と50人死者が出た事故を比べて、前者の被害人数の方が少ないから前者の遺族には何の保障もしなくてよい、あるいは今後の措置を1つもとらなくてもよい、とはならないよね。
女性専用車両とは結局、ある集団の利害(痴漢には遭いたくない)を優先させるために仕方なくとられた措置なのだと思う。
この措置はあくまで消極的解決なのです。本当なら痴漢なんてなくなればいい。だけどいつまでたっても状況が変わらないので、仕方なく女性を集めて保護している。
しかしこの解決方法がどうにも積極的で「男性を排除している」ように見えるところが、男性たちの不満につながる。じっさい冤罪被害と痴漢被害のどちらが甚大かについては誰も判断ができない。
こう考えてみて気付いたのだが、
「性差による犯罪がすべての犯罪に優先して解決されるべき」とは(いいたいけど)いえないということだ。平等を優先すると全ての「被害」を相対的に捉えなくてはならなくなるのです。
だから個人的には一女として女性専用車両は快適だし痴漢に遭う心配もないから嬉しいけれど、どこかで申し訳なさや罪悪感のようなもやもやを覚えるわけです。誰に対する罪悪感かと言われると多分「何らかの被害に遭う可能性のある全ての弱者」なのだと思うんだよね。
通勤電車でずーっとそんなこと考えてるからよく乗り過ごすのかな、kayaは。。。
*1:あと私が女だからか性犯罪はやっぱり何よりも許しがたい気がする。でも性犯罪が卑劣であればあるほどそれにまつわる無実の罪を着せられた男性も辛いと思う。